〇40代男性
主訴は2か月前から身体のだるさと睡眠障害、気分の落ち込み。
心療内科で自律神経失調症と言われ、精神安定剤と睡眠薬を服用しているが、できれば薬を使いたくない。
カウンセリングをしていくうちに、微熱もあるとのこと。
副鼻腔炎も併発しているので、その発熱ではないかとドクターに言われたといいます。
週に1度のペースで5回ほど施術をしたところ、身体のだるさも軽減し、仕事に支障がないほどまでに体調は回復しました。
が、微熱はまだ続いているとのこと。副鼻腔炎の症状も軽減しているというのですが。
ドクターに聞いてみてもまだ副鼻腔炎の影響ではないかと言われたそうです。
自律神経の不調により、微熱が続くことがあります。
自律神経とはヒトが生命活動を円滑、維持するために、自分の意志とは関係なく、自動的に働く神経です。
循環・呼吸・消化・代謝・内分泌(ホルモン)・生殖・そして体温調節などを自律神経でコントロールしています。
体温調節はまず、皮膚が外気温を感じ取り、皮膚下の毛細血管が拡張したり、収縮することで調節しています。
これらの働きは脳の中にある視床下部でコントロールされています。
それが過剰なストレスにより、視床下部の体温調節機能に異常が起こると自律神経や内分泌の働きにも異常が起こり、体温を上昇させてしまいます。
やっかいなのが、微熱が長期間続いてしまうこと。
慢性的に熱が高いことで、身体全体に負担がかかったり、体力を消耗しやすくなってしまったり、どんどん悪循環に陥ってしまいます。
視床下部は脳の中にあるので、脳を覆っている頭蓋骨の歪みも影響します。
こちらの患者さんは、現に途中で風邪をひいてしまい、やや長引いてしまいましたが、頭蓋骨も調整しつつ、約2カ月ほどで微熱はおさまりました。
薬も徐々に減っているので、これから更に減らしていけるよう、患者さんと協力しながら取り組んでいきたいと思います。
今まではプライベートなことを口にされる方ではなかったのですが、最近はそんなお話も聞かせてくれるようになりました。
こうした少しの変化も術者側としては嬉しいのです。