〇65歳、男性
3〜4か月前から左肩にザワザワするようなしびれを感じ、そのまま放置していたら、今年に入りまもなく肩に鋭い痛みが出現。
シャンプーや食事をするのも辛く、じっと座っているだけで肩にジンジンするような痛みと左腕にしびれがある。左腕が上がりにくい。
恵庭の病院で脳と首のMRIを撮ったら首からきていると言われたが、ヘルニアまで言われず、リハビリで治ると言われ1カ月ほどリハビリに通うも変化なし。はりを受けても変化なし。
知人の紹介で当院に来院されました。
仕事で大きな機械を運転することが多く常に頭を下に向けていたり、上を向きながらという作業が多いとのこと。
姿勢をみるとかなり頭が前にでており、首のカーブがつよい状態。首は上に向けるのと、左に倒すと症状が強くなる。
左腕の感覚も鈍く、力も入りにくかったので頸椎の変性も少しずつ始まり、神経が障害されているようでした。触ると左の三角筋の筋肉が萎縮、おそらく神経の障害はもっと前に始まっており、筋肉を萎縮させていた可能性があります。
うつぶせになるだけでもしびれがあり、背中を押してもしびれがでる状態。
上部胸椎と頸椎のアジャストと鎖骨の歪みを調整。腕神経叢、腋下神経、橈骨神経をリリースすると、術後はしびれが3にまで変化。
次回来院されたときは髪が洗いやすくなったが、仕事をすると症状が戻る。
4回目でシャンプーや食事中の肩の痛みは消失。首を動かすと、首の下に痛みがでるとのでしたが、7回目あたりで痛みは2〜3くらいまで軽減。日常の中でふと肩のしびれがでることもあるのと、左肩の筋肉が落ちているので筋力の強化、関節可動域の向上のために通院されています。
首でも腰でもヘルニアと診断されても症状が軽い場合もあるし、ヘルニアと診断されなくても今回のケースのように症状が強い場合もあります。
最近ではヘルニアの部分が症状の原因ではないとの見方がかなり広まってきており、現にヘルニアの部分を手術で切除しても、手術をしなくても予後がさほど変わらないという臨床結果が出ています。
カイロプラクティックではヘルニアを治療するというよりも、背骨を全体的にとらえ、一部の椎間板にかかっている圧を取り除くことために骨格の矯正をしたり、神経の通り道になっている周辺の筋肉や筋膜などの軟部組織を正常な状態にすることを目的としています。
個人差があるのでどれくらいの回数で改善するとは一概に言えませんが、改善されるケースは非常に多いです。
医療も今までの定説がこれまでに変わることはよくあります。正しい情報を常に吸収して、患者さんにも正しい情報を提供していけたらと思います。